My friend is …

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「…誰?」 「思考時間短っ!」 夏芽が華麗にツッコんできた。 「ま…まぁいいや。」 「まぁいいんだ…」 切菜が少し呆れながら言った。 「ぐぐ…」 夏芽が唸る。 「そ、その人の名前は…」 そのまま進行するのね。 「蝶間林鈴歌(チョウマバヤシスズカ)ちゃんでーす!」 「…!」 俺は反射的に肩を震わせた。 「どうしたの?」 切菜が少し心配そうな顔でこちらを見てきた。 「い…いや、何でも。」 蝶間林鈴歌…悪く言えば二度と聞きたくない名前だった。 …全て俺が悪いのだが。 「鈴歌ちゃんってさー、突然転校しちゃったよね。」 そうだ。蝶間林鈴歌は転校した。 …俺のせいで。 「切菜たんは…知らなかったっけ?」 「だから『たん』は止めてってば…蝶ちゃんは知ってるわよ。転校したの小学生の時だったし。」 切菜が篭り始めたのは中学からだ。 てか、出席日数大丈夫だったのか…? 「蝶ちゃんって呼んでんだー。もし会えたら私も呼んでいいのかな?」 「私に聞かれても困るわ…」 切菜が少し俯きながら首を振った。 「た、確かに…」 夏芽が腕を組みながら言った。
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