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そんなことを。
不意に、思ったのは大学の受講中…残り10分の時点だった。
何ら意味は無いのだが。
「(馬鹿馬鹿しい)」
前方に視線をやれば、眼鏡と、すっと伸びた背筋が印象的な女教授が、家族との触れ合いによって子供は如何に育つのか―――、ざっくり言えばそんな内容の事をよく通る声で答弁していた。
特に興味を惹かれる内容でも無く、ただただ聞いている振りを続けていれば、やがて終了時間になった。
10分って、短いのかそれなりに長いのかは、よく分からない微妙な時間だな、とまぁ非常にどうでもいい感想を抱く。
時間きっかり女教授が終りの礼をして、そのまま姿勢良くすたすたと部屋を出ていった。解放。
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