天敵

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初音とはいつものように、俺の何気ない日常での出来事を話してあげる。 と言っても、今日はネタが有りますけどね。 「その女の人怖い…。」 「だろ?俺じゃなかったら、気絶していたな。…たく、小林め。」 「小林?初音と同じ名字だね。」 二ヘラと年相応の笑顔を浮かべる初音だったが… 表情には出てはいないだろうが、内心ヒヤヒヤとしている。 鼓動の音が聞こえる気さえする。 何故なら 「初音。お前、お姉ちゃんがいたよな?」 「うん、いるよ。」 コイツには姉がいる。 話しでは聞いた事があったが…まさかな…な? 「どんな人だ?教えてくれ。」 「良いよ。えっとね…髪がながくて…。」 初っ端からビンゴォォォオ!? あいつ髪長かったよな!? 「優しくて…」 この言葉を聞いた瞬間、鼓動が平常通りに稼働し始めた。 うん、優し奴はあんな拳は放たない。 「頭がよくて…」 あ、この間のテスト俺学年でトップだったっけ? 「よく手作りのケーキを持ってきてくれるの。」 アイツがケーキを作ってるか? そんな暇があれば体鍛えているタイプだな。 ただの早とちりだったか。 「そっか。…同じ女でも偉い違いだな。」 「何のこと?」 「何でもない。」
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