一期一会なる使い魔召喚

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「ほら、さっさと行きなさいよ」 「ま、待って!心の準備とかが必要だろっ?」 ここに来るまではそれほど緊張しなかったけど、何だかいきなり緊張してきた。これから一生を共にしていく相棒の召喚が、ここまでプレッシャーになるとは思っても無かった。 「……そんなに緊張しなくていいわよ?」 魔法陣の中心への一歩を踏み出せない俺に姉貴が呆れたように話しかけてきた。 「あんたと同じ一年生でここまで苦しそうな顔してるの、あんただけよ」 「うむ。さっきの奴らも同じ感じだったぞ。むしろ喜々として召喚を行っていたぞ」 そんなのは分かってる。俺だって使い魔との出会いが楽しみでしょうがない。でも―― 「……俺なんかの使い魔になってもいいのかなって、さ」 「……」 「俺は……弱いし魔力も無い。あるのは、山籠りで得た知識と筋力だけ。こんな俺の使い魔になっても――「ラッッセエェェイ!!!」痛ッ!?」 額に痛烈な一撃。会長が右手の中指を振り抜いたポーズのまま止まっていた。その顔は、怒っている様なのにとても悲しげだった。
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