~親戚となる男~

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‐‐‐ジリ ジリ ジリ ジリ‐‐‐ 「うぅ…。 ったく、うるさいなぁ…。」 蓮は目覚まし時計に起こされた。 現在、朝の9時。 10:30には式へ向かうため、家を出るそうだ。 蓮はとりあえず朝食を食べ始めた。 (あぁ~、1日長く感じそうだ…。 てかすでに長いよ…。) 蓮は食べながらそう思った。 そして ゲームをしたり、竹刀の手入れをしたりして時間を潰し、ようやく10:30となった。 「蓮~、そろそろ行くわよ~。」 母親がリビングから呼んでいる。 竹刀を片付け、服装をきちんと整えて家を出た。 「結婚式での飯は美味いぞ~。」 と、父が車の中で言う。 「あたしの作るご飯の方が、おいしいに決まってるじゃない。」 ((それは違う。)) 父と蓮は同時に心の中でツッコんだが、あえて口に出さなかった。
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