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自室へと戻った恭平は、机の上の乱雑に置かれた持ち物の中から、少し光っている携帯に気付いた。
携帯を見てみるとメールが来ていたらしく、内容を見てみるとクラスメイトの友達からだった。
どうやら今日の昼から他の友達と遊ぶらしく、それに誘ってくれたらしい。
今日は土曜日で学校は無く予定も特に無いが、恭平は誘いを断るメールを相手に返信した。
メールには今日は予定があるからと嘘を言って断ったが、本当の理由は只単にそんな気分じゃないから。
恭平は現在中学3年生で受験真っ只中だが、そんな事どうでもいいと思っている。
また、恭平自体が友達と遊ぶ事は中々無い。友達と一緒にいるより、一人で何かする方が楽しいと思っているから。
それどころか、友達自体要らないと思っていた。じゃあ何故友達がいるか、その友達と偶にとはいえ遊んだりするのか。
それは、自分の気を晴らしたいから。むしゃくしゃしていたり、苛々していた時にストレスを発散するため。
それ以外、友達には関心が無い。心を完全に開けれる友達もいなければ、開く友達を作ろうとすら思わない。
だから、さっきの誘いも断った。確かに昨日の事があるものの、一人でも十分にストレスを発散できる。
友達なんて、所詮気を晴らす一つの手段であり、皆誰もが外見だけの関係。それが、恭平の考え方だった。
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