父と私

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私は1995年9月25日に産まれた。 私には父・母・兄・姉がいた。 小さい時の事はあまり覚えていない。 だがなぜか父親が病気になったときのことは覚えていた。 私の父親は白血病にかかっていた。 私の父親の印象はツルツルした頭だった。 私は母になぜ父親の頭はツルツルしているのか聞いた。 そしたら母は「薬で髪が抜けてきてるんよ」と答えた。 それから父親の病気は悪化し入院する事になった。 毎日のようにお見舞いに行った。 そしてそれから二年後、父が危険な状態だと病院から連絡があったらしく病院へ向かった。 手術室の前で何時間も待っていたら母が手術室のドアを叩きながら「子どもに父親の姿を見せてやってください!子どもはまだ小さいんです!お願いします!」と泣きながら医者や看護婦に頼んでいた。 母はその言葉を繰り返していた。 それから数時間ほどたって医者が出てきた。 母と医者が話していたら母が急に泣き崩れた。 兄と姉も分かったのか泣き出した。 そして父が手術室から出てきた。 母は私を抱きかかえて言った。 「お父さんはよく頑張ったんだよ。なでなでしーや」 私は父のおでこをなでなでした。 父はすごく冷たかった。 私はなにがなんだか分からなかった。 母は泣きじゃくり兄は頭を抱えながら泣き姉は座りこんで泣いていた。 なぜみんな泣いているか分からなかった。 それから数年新たな父が来た。 その人と初めて会ったのは保育園の年長のとき。 その人は優しくて好きだった。 その人の実家で暮らすことになった。 それは小2の3月だった。 小学校も転校した。 そして中2の時一本のビデオを見つけた。 それは私が生まれたばっかりに撮ったビデオだった。 そこには死んだ父も写っていた。 私はそれを見て泣いた。 心がズキズキした。 泣いて泣いて泣きまくった。 生きている時の父親を何十年ぶりにみたか。 ビデオだったけどとても嬉しかった。 父とは短い間だったけどたくさんの思い出がある。 それがビデオに詰まっていたのだ。 旅行や遊園地などへ行ったときのこともあった。 だが私は覚えていない。 でもそのビデオを見ながら私はこんなことしたんだと思った。 そして父に語りかけた。 「お父さん。俺大きくなったよ。ありがとねお父さん。」   
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