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「何? 慶ってば、
口なんか開いちゃって~…
だらしないわね、ホントに」
「な、ななな何で!?
弥生さんが居るんですか!?」
「ん? 不法侵入中~」
「はぁっ?!」
不法侵入って……
胸を張って言えることじゃないはずなんだけど……
「嘘よ、う・そ!
街でばったり慶のお母様に
お会いしてね。その時丁度、
慶に伝言頼まれちゃって。
それで伝言ついでに
お留守番も頼まれたのよ。
どうせヒマでしょうから、
皆でワイワイ騒ごうと思って。
朝比奈くんと一樹を呼んだの」
わかった? と首を振りながら先輩はとびっきりの笑顔でボクたちを見つめる。
「あの、バカ親。
何、弥生さんに頼んでんだ…」
霧谷くんは渋い顔をして、何かをぶつぶつ言ってたけど、ボクは何となく事情がわかって安心感を抱いていた。
「まったく、慶ったら、
渋い顔なんかしちゃって~
アンタにはさっきみたいな
冗談も通じないのかしら……」
弥生先輩も弥生先輩で、
呆れたようにそんなことを言ってた。
ていうかこの人、全然悪怯れてないし……
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