お酒は二十歳になってからっ!

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   ◇  ◆  ◇  ◆   事は、3時間程前に遡る。 夏休みの穏やかな1日。 それを何気なく過ごすボクの元に届いた、一本の電話がそもそもの始まりだった。 「もしもし…?  急にどうしたの、霧谷くん?」 滅多に連絡なんかして来ないはずの彼、霧谷 慶くんから電話がかかってきた。 部活動の連絡網、という都合上、滅多に使用しない携帯の番号とアドレスは交換してたけど…… 『朝比奈くん?  よかった、繋がったみたいね』 「え?」 あれ、おかしいな…… なんで、弥生先輩が出てくるの? さっき、ディスプレイには『霧谷くん』の文字が出てたはずなんだけど…… 『あー…ゴメンね?  ちょっと、慶の携帯、無断で  使って電話しちゃった』 「あ…、はい……」 語尾に☆マークが付きそうな感じで弥生先輩は言う。 ……って、無断で使って良いものなのかな?
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