お酒は二十歳になってからっ!

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『今日、午後とか空いてる?  予定とかないかな?』 「え? えと…  予定は、ないですけど…」 急に聞かれるとどもってしまう。 通話とか、こういうの…… 苦手なんだよなぁ、ボク。 『なら、よし!  今日の13時、慶の家に集合ね!  場所なら確か…  朝比奈くんは知ってたわよね?』 「はい……って、あの…?」 あれ、もうボクが行くことは決定事項なのかな? 『じゃ、よろしくね~!  一樹も来るからお洒落して  来てよねっ!期待してるから』 プチッ という電子音が通話が途切れたことをボクに教えてくれる。 「弥生先輩、強引過ぎるよ。  でも、一樹先輩も一緒なら…」 そんな愚痴を吐きつつ、最後の一言にボクはウキウキしてしまう。 「……どの服、着て行こう?」 顔に熱が集まるのを感じつつ、ボクは姿見の鏡の前に立って服を選び始めた。
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