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さっきと同じようにその頬に触れる
もう、涙は流れてはいない
緋月、君は起きたらどんな表情をするんだろうか
もしかしたら、俺を恨むかもしれない
憎むかもしれない
壊れてしまっているかもしれない
狂気に溢れてるかもしれない
でも、それでいい
緋月が、いればそれでいい
恨まれても、憎まれても、壊れていても、狂気に溢れていても、
それでも俺は君を愛すよ
君が望めば何だってする
それが俺の罪だから
助けようと思えばいつでも助ける事は出来たのに、それをしなかった罪
だからたとえ周りが何を言おうと俺だけは味方で、君の望みを叶えよう
だから、目開けてくれ
前髪をソッ,と寄せ、額に軽くキスをし、 額から唇を離せば
「...ン、」
ゆっくりと姿を現したその瞳
キスをして目が覚めるだなんて
まるで、何かのお伽噺のようだ
驚きながらもクスリ,笑いを溢し、目を覚ました彼にいう
『おはよう、緋月』
*side end*
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