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ボクは弱いから泣いてばかりだ
いつもいつも助けを求める
一人じゃ泣き止む事すら出来ないんだ
分かってるこんなんじゃダメだって
でも
それでも涙が止まらないんだ
悔しくて悲しくてどうしようもなくて
踞って膝に顔を埋めながら
孤独を嘆き、ただ泣き叫ぶ事しか出来ない
もう誰も
僕を必用としてはくれない
また、一人ぼっち
誰もボクを愛してくれない
――緋月
(そう、僕の名を呼んだのは、誰?)
塞いだ耳に届いた声
――愛しい俺の緋月
(愛しい、それは本心?)
意識が落ちる前に聞こえた優しいあの声は誰のもの?
もう誰も信用出来ない、そう思った筈なのに
誰もボクの傍にはいてくれないのに
何かにすがり付きたかった僕の夢かも知れないのに
分かってるのに、それでもこの声にすがり付きたくなるのはどうして?
心に広がる暖かい温もり
あの声を思いだすだけで心が落ち着いて
――愛してる
(その言葉は、嘘じゃない?)
ねぇ、ボクは
僕は君を信じてもいいですか?
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