22人が本棚に入れています
本棚に追加
7月25日
昨晩の予定通り、ラッシュ前の早朝からスポーツウェアを着て、自宅から2駅先まで走った。
普段は使わない駅なので電車のダイヤが解らなかったが、たまたまの大規模な信号故障によってダイヤが乱れていた為に、さして気にする事なく電車に乗った。
杉田『‘この電車は40分遅れで運行しています’…か、随分とダイヤ乱れてるんだな。本来なら40分前に来るべき電車だったのか…』
そう思いながら扉上部の電光表示器を眺めていると、今日の天気や最近のニュースがテロップで流れてきた。
杉田(‘エアーライト機が胴体着陸。負傷者52名、影響人数3万人’……何だこれ!めちゃくちゃ近くでの事故じゃねーか?)
杉田(‘事故の影響によって昨日開催予定だった付近の夏祭りは延期。公安部は最近頻発している原因不特定の事故らとの因果関係を調査中’………はぁ、だから昨日はやたら電車が混んでたのか…)
杉田『一宮、夏祭りに行かなくて正解だったんだな…となると、うちの生徒でも骨折り損を食らった奴は居るかもしれんって事か』
杉田(……可哀相だから、生徒への今日の課題はちょっと少なめにしてやるか)
‘~…ッ~…ッ~…ッ’
杉田(何だよ朝っぱらから…着信?出れる訳ねーだろ電車の中なんだからッ)
‘~…ッ~…ッ~…ッ’
杉田(しつけーぞ!いい加減に対応出来ない事を察しやがれッ…!)
‘~…ッ~…ッ~…ッ’
杉田(そもそも誰からの着信だよ!…‘公安部’!?…やっべぇなこりゃ…学校着いたら折り返し電話しなきゃな…面倒臭ぇ)
そうこうしているうちに下車駅に着き、俺は再び自分の足で学園へと向かった。
最初のコメントを投稿しよう!