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「ぐぅ、て、てめぇ……」
手下達は心臓に突き刺さる中、唯一咄嗟に避けてなんとか腹部にかすり傷で済んだ頭が男を睨み付ける。
?「なんと、まだ生きておるのか?」
突如、出てきたのは老齢の男性と数人のなんとも物々しい鎧を着た兵士。
それを見た頭はみるみる内に顔が青ざめていく。
「あ、あぁ、す、スト、スト……ストル様」
ストル「ん、何じゃ?」
ストル様と呼ばれた男性は頭の顔をのぞき見る。
「い、命だけはお助けを……」
ストル「と、そちはどうする?アークよ」
ストルはマントを羽織直している男を呼びつけた。
そしてさらに頭の顔が青ざめていく。
「アーク!?傭兵のアーク・ウェステル!?」
ストル「おぉ!顔は知らなんでも名前は知っておったか、彼奴があの……」
アーク「ご用件は何でしようか?」
アークは話を切って聞いた。
ストル「うむ、アークよ、こやつの処分如何いたそう」
「ヒィ!お助けをお助けを~!!」
頭は先ほどまでの傲慢な態度からは想像もつかない様なへりくだり方で懇願している。
アーク「……私はこの男に言ったのですが特に理由がないときは見逃す派なんです」
その言葉に頭が安堵の表情を見せる。
ストル「ふむ、そうかそうか」
ストルはなにやら思案し手を掲げると兵士達が頭に近づき、その首をはねた。
顔には安堵の表情を浮かべたまま。
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