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  「あ、袋いいです」 そう言うからシールだけ貼って小銭を受け取って手渡した。 「ありがとうございまし…」 「毎週がんばってるね」 驚いてパッと顔を上げるとその人は笑顔で、自分で頬が赤くなるのがわかった。 「はい、まぁ…」 「高校生…だよね?」 「はい」 「おつかれさま。じゃあね」 「…」 動揺でなにも言えなかったが、その人はコンビニから出て行った。 まるで嵐が過ぎ去ったような感覚。 「なんだ、知り合い?」 「まぁそんなとこです」 「ふうん。綺麗な人だったな~」 一緒にレジ打ちをしていた先輩に適当に返して心を静める。 やばい、可愛すぎる。 てか声まで可愛いじゃん。 やばいやばいやばい!! 勤務時間残り数十分、こんなことで頭がいっぱいだったのは内緒。  
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