02.

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  次の週も、その次の週もその人は来た。 いつも笑顔でおつかれさまって言ってくれて、気づいたらその笑顔に癒しを求めていた自分がいて。 言うなら天使みたいな存在になっていた。 狂くんに言ったら少し引かれたけどそんなの知らない。 そんな彼女の様子が、今日は違った。 いつものように商品を持ってきた彼女を目の前に顔が緩むが、すぐそれは真顔に戻った。 「お会計503円になります」 ぼーっとして俺の声が耳に入ってないみたいで。 よく見たら目が腫れていた。 「あの…、」 「…あ!ごめんね、お金…」 「あの、大丈夫…ですか?」 必死に笑顔をつくっていたけど弱弱しくて、いてもたってもいられなくなった。 「あの俺、あと10分でバイト終わりなんです。だから少し店内で待っててくれませんか?」 「え?」 「なんかあったんなら…話してくれませんか…?」 こんなこと言ってただの生意気なガキにしか思われないかな。 ウザがられるかもしれないな。 嫌われるかもな。 かなり思い切ったことしてる、俺。 「…待ってようかな」 「え」 「立ち読みして待ってるよ」 「あ…はい」 びっくりして聞き返してしまったが。 これは…信用してくれたということなのか。  
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