蹴飛

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海の音が聞こえる。 煙草の煙が天まで届かず消える 「なに考えてんの?深刻な顔しちゃってさ」 「んー?まあね。やっぱりあいつは……」 「え?」 「なんでもねえ……」 しかめっつらでこちらをずっとキラキラした瞳で見つめてくる。 ざくっざくっ 足で蹴って砂の穴を作る。 そして砂の山を作ってその上に煙草を刺す。 「じゃあな」 海に向かって言った返事に答もなんもねえけど、そこにお前がいるみたいで……
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