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ジリリリリ
「…………」
機械音が軽快に夢から僕を引き剥がす。
今、良い夢見た気がした。
何がって?何がって?
分かんないけど萌えフラグが夢にっ
「…起きてるならさっさと止めろよ」
「いたっ」
突然後頭部を襲った痛みと同時に役目を終えた目覚ましが止められた。
頭を押さえて、のそのそと起き上がれば僕の頭を殴った張本人が包丁片手に
「あ、大ちゃんおはよ。今日も良い匂いがするねって言いたいけど、朝から包丁片手に立たれたら怖い」
「いや、音が止まらないから起きてないのかと思って」
「ちょっ、後ろに隠されたらもっと怖い」
「うるせぇな、いちいち。とっとと着替えて朝飯食べろ」
そう言って部屋から出ていったお母さん。いや、山城大介は料理が上手な自慢のルームメイトです。
身長デカイのに料理上手とか、何。そのエプロン姿とか、イケメンな顔とかっ
立派なお嫁さんになれるよね。ほんと。
珍しく朝から脳内フル活動させながら、布団から出てたんたんと制服に着替えた僕は急いで大ちゃんの後を追った。
僕、進藤章那[シンドウアキナ]はいわゆる腐男子です。
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