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「えー。大介ちゃん知らないわけないでしょ。こっちが転校生の天野和希くんでこっちが生徒会の……副会長さん。」
「………」
や、黙んないでよ。
言いたいこと分かるけど言わないで。
副会長さんの名前、覚えてないわけじゃないよ。
雛乃先輩でしょ?知ってる知ってる。ただ呼び方がまだ考え中なわけで
「そうじゃなくて、なんでこのメンツで食べてるのかを聞いてんだけど」
「え、なんだ早く言ってほしかった。天野くんは偶然の成り行きで、副会長さんは天野くんに挨拶に来たとこ、みたいな?」
「疑問系?」
「確信系」
「確信系ってなんだよ。…………お前ご飯は?」
相変わらず不機嫌そうにため息をついたと思ったら、僕の前を見て余計に眉間にシワがよった。
僕が座る席のテーブルにはチーズケーキの乗ったお皿が…と思ったが、それもさっき苦しいと天野くんの前に押しやったため僕の前はすっからかん状態。
「いやいやいや。大介ちゃん。きっと今誤解してると思うな。何もないように見えるけど食べたから。吐きそうになるぐらい食べたから。」
「山城くん、だよね。進藤くんはちゃんと食べたよ。チーズケーキしか頼んでなかったから俺のオムライスを少しだけど食べたんだよね、進藤くん」
「…チーズケーキ…だけ…?」
「…いや、あ…う…」
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