第1の変態 ヘブンウェイ

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電車を降り、学校へ向う道中、またもや知った顔を見つけた。 「グッモォニン、青田さん、十和さん。今日も良い天気ですね」 こちらに気付き、満面の笑みを浮かべながら声をかけてくる。 「おう、紳士、ニーハオっしょ」 「あっ、紳士ん、こんばんはぁ」 俺と輝欄が理解不能な挨拶をしても、笑みを崩さない。さすがは我がクラスが誇る、正式二つ名の持ち主「高潔紳士(こうけつしんし)」だ。 「おや、青田さんは朝から随分とご機嫌がよろしくないようですね。それと、十和さん。グッモォニンはおはようございますという意味ですよ」 「あれぇ、そうだっけぇ?」 そのぐらい分かれ。 こいつは本当に高校生か?って、脳みそが発酵してるのは、前から知ってることだが。 「電車で散々だったっしょ。機嫌が悪いのは当然っしょ」 まあ、だからと言って、紳士に八つ当たりすることはないな、と自分でも思うのだか。
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