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翌日、ジャックは約束通り現れた。
よく考えたのだか、ヨシキとかいうチャイニーズみたいな野郎はきいたこともない。
だが、ルカとアルについては、名前ぐらいきいたことがあった。
自分もアウトローで生きてきた。
危ない奴の名前ぐらい知ってる。
アルバート・ガルシアと言えばジャックがガキの頃から有名で、アル・“ザ・サーベルタイガー”と言えばこの街で知らない者はなかった。
ルカ・シセルも、その“サーベルタイガー”の右腕として知られていた。
格が違う。見込まれただけ喜ばなければいけないのだろうが、ジャックは、あのチャイニーズが気になっていた。
チャイニーズはいけ好かねぇ、何を考えているかわからないし、残虐な連中だと聞いていた。
だが、自分もジャック・“ザ・リッパー”として、自分を試したい気持ちがあったのは確かだ。
稼ぎは保証されているんだ、アルに付いて行ってみようと考えていた。
まずジャックが口火を切った。
「あんたは、あの『アル・“ザ・サーベルタイガー”』だろう?ルカも知ってる。
あんたたちに付くのは構わねぇ、むしろ光栄にさえ思う。
だが」
と言って、ヨシキの方を見た。
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