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翌日からジャックは、アルと話した部屋と同じビルにあるオフィスに出勤した。
だが、モーとカルロと2人のルカの手下と、床を磨いたりガラスを拭いたりすることを命じられた。
ルカの手下達はルカの手下で、自分は直接アルに雇われていて立場はルカの弟分なはずなのに、ルカの手下と同じ扱いなのは納得が行かなかったが、アルとルカの事は尊敬できたので黙って従った。
モー達と、
「ジャック・“ザ・リッパー”とも呼ばれた俺が、床掃除からか」
などと愚痴をこぼしていた。
そこへヨシキが出勤してきて、
「おはよう。ご苦労さん。
カルロ、配達へ行ってきてくれ」
「ああ、わかったよ」
カルロは下の階へ降りて行った。
そしてヨシキは、オフィスで一番大きな椅子に座り込んだ。
書類を眺めてはブツブツと呟いていた。
ある日廊下を掃除しているとき、ジャックはモーにきいた。
「なぁ、モー、あのヨシキってのは、どんな人なんだ?」
「詳しくはわかんねぇけどな、日本でギャングをやってたそうで、この国にはない稼ぎ方を知ってる。
頭はいいみたいだぜ、アルのブレーンだそうだよ。
何でアルがあそこまで信頼してるかはわかんねぇが、とにかくアルは『ヨシキはすげぇ、
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