第1話 ~高校生悪魔~

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平日の真夜中。 華駆租(はなくそ)高等学校、通称華高の制服に身を包んだ霧島龍輔は、夜の田舎道をもくもくと歩く。 立ち止まり、ポケットから携帯電話を取り出すと親友に電話をかけた。 ……… しばらくすると留守番電話サービスに転送された。 「……ちッ…あの馬鹿っ、もう寝てんのかよ」 …1時かぁ。もうおやじ寝たかな。アイツも電話出ねぇし行くとこもねえ。…どうしような。 「よしっ!!帰るかっ」 龍輔は、長くてストレートなアッシュブラウンの髪を書き上げながら再び歩き始めた。 歩いていると、龍輔は段々と暑さを感じていく。 「ふっ、真夜中だってのに、でじゃばりな季節だぜ。」 バサッ 龍輔の制服の背中から、翼が生えた。 鴉の様に黒い翼だ。 「やっぱ気持ちいいぜ…ハハ!!」 龍輔は空へ駆け上がり。 星と戯れる様に真夜中を滑空する。 「真夜中なら誰も気づかねぇし、家にもすぐ着きそうだ!!」 なびく龍輔の髪。 そしてしばらくすると、 家に到着した。 足を地におろす。 「ふぅ、親父もう寝てるよな。」 龍輔の家庭は平均的な中流家庭で、父子家庭でもある。しかし、不自由もなく、平凡な暮らしである。 家は二階建て。 セキスイハイムで、モダンな感じである。 セコムはしていない。
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