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2歳下の妹の夢女(ユメ)は自由人。
一度自分で決めてしまったら、誰になんと言われようと突き進む強さを持っている。
逆に私は…優等生している。
父には逆らえない。
本当はショートヘアにしたいけど、父にロングヘアにしなさい!と言われて髪を切れないでいる。
髪型くらい自分で決めたい!
そう言う事が、親不孝だと思わされてきた。
だから一度もショートヘアにした事ないし、染めた事もない。
「愛(アイ)ちゃんは綺麗な黒髪やね~!」
周りにそう言われる度に私は卑屈になった。
こんな髪型、好きじゃない。
でも、それを言えない自分はもっと好きじゃない。
自由で思った事をスパン!と言える夢女がいつも羨ましかった。
「お母さんはなんで帰ってけえへんの?
私、お母さんに会いたい!」
そう言える夢女が。
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