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しかしその事件の捜査が打ち切られた後も、シオンの中の悲しみが消える事はなかった。
そしてシオンはユニットから姿を眩まし行方知れずに。
それから数年後……
その後に、シオンは一から闇の音色という、日本最大の反政府組織を創り上げ今に至る、という訳だ。
本来なら私とシオンは相容れる事のない立場なのだがな……
まぁ私としても柊と皇を、このままユニットに置いておく訳にはいかない。
そこだけはシオンと利害が一致しているという事か……
「まぁ柊を殺る場所や、時間。その他諸々、全てお前に任せる」
「そうか、じゃあ好きにさせてもらう」
シオンはそう言うと、長刀を肩に担ぎ、立ち上がった。
「あいつらは強い……特に柊はな……油断するなよ」
私のその言葉にシオンは口角を吊り上げ、口を開く。
「お前こそ油断しないことだ。柊を殺れば、次はお前の番だ」
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