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一瞬流れたノイズ音。
その後も、少しの間ザーッと雑音が続く。
しかし音は次第にクリアに聞こえ始めた。
『此方シュウヤ、K地点付近にある建物にて、複数の人間が入っていくのを見かけたっしょ』
『何!? 本当か!?』
『ライも見てたから間違いないっしょ。それにその中には多分、ユニットの隊員も……』
複数の人影に加え、ユニットの隊員もいたか。
間違いない。
十中八九、取引現場はその場所だ。
『シュウヤ、俺達も直ぐに向かう。近くで待機していてくれ』
『了解っしょ』
それを聞き取った俺は、イヤホンに付いているボタンを押して通話を切った。
K地点か、ここから少し遠いな。
しかし車で移動する訳にも行かねぇしよ。
まぁ、走っていくしかないか。
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