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「セフィ、あれか……?」
暗がりの中、ライトで照らされた道の先に佇む一つの建物。
男はそれを見据えながら呟いた。
「えぇ、恐らくあの建物はこの支部の武器倉庫。他の犯罪組織に流れていたのは、あの中の武器だと思われます」
少女は月下に薄紫色のロングヘアーを靡かせ、建物の方を見た。
雪の様に白い肌は、辺りの暗さと相反する様に強く栄える。
「正義を掲げる組織の中に潜む闇……か、セフィ、乗り込もう」
「えぇ」
男の言葉に対し、少女は首を縦に振る。
二人の目的は金目的の為に武器を横流しする、この支部を潰す事だ。
――叩くなら徹底的に……
二人は一瞬顔を見合わせ、目の前の建物へと入り込んだ。
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