虹色のじゅうたん

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ハンカチは2m 四方位のじゅうたんになってフワフワと浮いていました。 「何が何だか分からないけど、とにかく乗ろう」 赤いふうせんが言うと、皆は恐る恐るじゅうたんに乗りました。 「あとは黄緑ちゃんだけよ。早く乗って!」 ピンクのふうせんが言いました。 「だ…だって、恐いんだもん」 黄緑のふうせんは、なかなか乗れません。 「だいじょうぶだよ。ちっとも恐くないから、早く乗って‼」 オレンジ色のふうせんが言いました。 「……でも…やっぱり、恐いよ~」 黄緑のふうせんは、とうとう泣き出してしまいました。 その泣き声を聞いて、だいちゃんが目をさましました。 「あれっ、ふうせんさん達…何やってるの?」 目をこすりながらだいちゃんが言いました。 「実は…」 赤いふうせんが、だいちゃんにこれまでのことを説明しました。 「へぇ~、虹色のハンカチがこのじゅうたんになったんだね。」 ふうせん達はうなづきました。 「ひょっとしたら、これは魔法のじゅうたんかもしれないよ。 ねえ、これから皆で探検に出かけようよ。」 だいちゃんは大喜びで、じゅうたんに乗りこみました。 「あ…あのう~、ぼ…僕まだ…乗れていないんですけど…」 黄緑のふうせんは、恐くてまだじゅうたんに乗れていなかったのです。 「ハハハ…。黄緑君、恐がらなくても大丈夫だよ。 ふうせんさん達は体が軽いから、落ちたってケガなんてしないよ。」 だいちゃんに言われ、黄緑のふうせんは安心してじゅうたんに乗りこみました。
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