さえずり

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小鳥たちがさえずる真冬の早朝。 手袋代わりの軍手をしていても、手が今にも凍り付きそうな道を、光太郎は白い息を吐きながら自転車で学校に向かっていた。 今までで一番の早起きをしたことで、気分は妙にハイになっていた。 自然とペダルを漕ぐのも早くなるのが、光太郎自身も分かるほどだった。 いつもなら家から30分はかかる道を、5分も短縮し、時刻は出発時刻より40分も早く教室へと到着した。 喜代雅:よぉっ!随分お早い出勤で! 教室に入るなり、腐れ縁の見慣れた顔が挨拶をした! 自分も十分早く到着したつもりだったが、もっと早く到着している者がいたことに驚いた。 喜代雅だけではなく、クラスの3分の1は既に席に着いている…。 自分の手を頼りなく温めてくれた軍手を外しながら、喜代雅の前の席… 自分の席へと向かい、机の上で廃人のように突っ伏す喜代雅に声をかける。 光太郎:おまえも随分早いな 喜代雅:だよなぁ…出発時刻早すぎだっつぅの…時間配分わかんなくてこんな時間に着いちったよ…ふぁぁぁぁ…
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