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最初の部屋には、何かが中央に安置されていた。指輪? 不思議とこの字は読める。何々……
(金の指輪は頭の中の事象を生む。銀の指輪は頭の中の物を創る)
……とんでもない物が随分と不用心に放置されてるなぁ。早い話がなんでも出来るということかな。
気付いたらそれを指にはめていた。
あれ、盗難癖なんてあったっけ。
いや、今はそれどころじゃない気がする。早く地球への扉を開かなきゃ。
その部屋を出て隣の部屋に駆け込んだ。そう、“駆け込んだ”のがいけなかった。
「え」
ろくに部屋を確認しなかったからか、はたまた指輪を盗んだ罰か。部屋の中は闇が広がっていて……
「うわあああぁぁぁ……」
僕はその中へ吸い込まれていった。
一方僕が消えて少ししてからの天界では……
「ひょ、標的は第6のニルボッダ星へと転生した模様。その際封印予定であった神具を盗んでいった様で」
「何!? あれをか! せ、世界が滅びる前に奴を無に帰すのだ! くそ、魂が形を保っているだけでもおかしいのに、意志まであるとは……」
僕抹殺指令が出されていた。
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