プレジデント・ガール

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「……うん。分かってるんだけど……」 「あとは大統領、貴方の決断力よ。じゃ、そろそろ私も書類片付けなきゃいけないからね。また来るわ」 ドアが静かに閉じられた。 残ったのは私1人だけ。 今まで効力の小さい計画や法案は通してきたけども、こんな影響力の強いものと関わるのは初めてなのだ。 これが本当に必要なのか、どのように影響を及ぼすのか自分なりに考察してみよう。 まず、国民が懸念しているのは原発事故。 誰だって好んで放射能は浴びたくない。 で、私達が通したいのは原発の稼働・新規建造。 火力発電から変更することで二酸化炭素の大幅な削減・化石資源の輸入額低下が見込める。 核兵器があるくらいだ、核燃料なんてどーにでもなるはず。 通さなければ何も変わらず、影響も無い。 ──もーちょっと意見が欲しいなぁ。 もうすぐお昼どき、近くの受話器を取った。 ダイヤル先はエネルギー省長官。 あれの傘下には原子力関連の局もある、さっきの馬鹿馬鹿しい会議よりはマンツーマンの方が意見が出るに違いない。 ≪──はい、エネルギー省でございます≫ ≪私よ、長官に取り次いで≫ ≪大統領、申し訳ありません。今長官は……その≫ ≪………副大…領、ジオンは……ギャロ…プ…≫ ≪んな……ビッグトレー……ジム…か木馬……≫ 微かにエネルギー省長官とシャロンの音声が混じった。 何か知らない様で知っている単語が飛び交ってるんだけども。 ≪ファーストガンダムについて語り合っておられまして≫ ≪あ゙ぁ゙!!?≫ 急激に殺意わいてきた。 何やってんだあいつら。 シャロン、てめーの案で四苦八苦してんのに趣味で花咲かすたぁ良い度胸じゃねーかよ。 ≪大統領、やはりジオンとか連邦じゃないですよね!≫ ≪……何。どゆこと?≫ ≪ネルフが良いですよね!≫ エネルギー省腐ってやがる。 頭のレントゲンとってこいよあいつら。 ≪ネルフはダメよ、戦自が来るから≫ ≪えー……じゃあ東きょ≫ 静かに受話器を置いた。 あの秘書の頭を解剖するなら新世紀で埋められているだろう。 なら、東京にするということはその内セカンドインパクトが起こって紛争、新型爆弾で東京あぼん。 秘書の頭で世界がやばい。 結局は……私の意志か。 決めづらい。 もう1つ、最後の方法で決めるとしよう。 かじった林檎、アップル社製iPhone4Sを取り出しながらエネルギー省へと向かった。
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