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通話切断。
私の声が誰か気付いたのか、それともネルフ関連だからか……。
検問の電話が鳴り響く。
受話器を耳にした瞬間、警備員Aが蒼白にして凍りついた。
内容を聞いた警備員Bも同じ状態異常『こおり』を起こす。
私の身分を聞いたのだろう、あんな態度で接したのだから当然といえば当然の状態。
「モ、モウシワケアリマセンデシタ……」
「ドウゾオトオリクダサイ……」
片言過ぎる。
幾ら何でも酷い。
私の事何て聞いたんだろう?
「因みに。私が誰だかようやく分かった?」
「ゼ、ゼーレ……」
あの秘書あたま おかしい。
何でわざわざモノリス越しに会話なんてしなきゃいけないのよ。
てか警備員まで染まってるし。
今度研究内容を見てみるとしよう。
スーパーソレノイドあったら解体してやる。
もはやいろんな感情通り越して呆れた。
適当な場所に駐車して正面玄関から堂々と入る。
通りすがる者全てが何らかの反応を示した。
挨拶する者、誰の娘か聞いてくる者、チョコレート要るかと話し掛けてきた者(大変美味しく頂いた)……。
148cmだと大人じゃなくて子供扱いか。
風邪引いて薬局行ったら、薬剤師に子供用風邪薬シロップ渡されて殴ろうと思った。
長官室をあけるとそこは連邦。
何だここ。幾つものジムが並べられ、木馬が吊り下げられている。
「これは大統領、直接お越しになられるとは……」
「長官、まず組み立て途中のガンキャノンを置け。話はそれから」
不服の表情を見せたが、すぐに諦めたようだ。
瞬間接着剤とガンプラを置き、席を立った。
「で、如何されましたか?」
「原発について意見が聞きたいのよ。会議はゴミだったし、食事しながらでもと思ってね」
「おぉう……申し訳ありません大統領。私は既にペヤングを食してしまいました」
「クロックタワーで切られてしまえ」
チョイスがペヤングって何。
長官だよ、腐っても長官だよこいつ。
「え……すごく美味しかったですが……」
「うるさい」
美味しいか美味しくないかは問題じゃないんだよ。
私の仕事が終わるかどうか掛かってんだよネトゲしたいんだよどうしてくれる。
「くっ、うぐぐっ、せめて資料ッ!!」
「はいぃ!?」
「エネルギー消費量とか需要とか、そーゆーやつ出して! 判断材料にするからっ!」
困惑しながら受話器を取る長官。
あとは放っておけば資料が来るだろう。
連邦の白い悪魔とにらめっこしながらお茶にした。
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