プレジデント・ガール

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他にも色々と聞かれたが、主席補佐官を頼りに大まかな方針は伝えた。 どれも何かしらの形でロシアが絡んで来ている。 その中でも直接的だったのがアラスカに対する領空侵犯。 アラスカ州フェアバンクスのアイルソン空軍基地から戦闘機がスクランブル発進、2機のロシア国籍機が確認された。 警告されたロシア機は引き返したそうだが、アラスカの土地に入る寸前だったそうだ。 偵察まがいの領空侵犯はあれど、堂々と侵犯したのは初めてである。 次の主要8ヶ国首脳会議で問い詰めよう……。 一通り終わると退室し、入れ違いで私と同じ位の女の子が入ってきた。 服装は所謂ゴスロリ。 「テメェいい加減スーツ着ろ。ホワイトハウスよホワイトハウス、政治をやる場所でそんな格好とか有り得ないわよ!」 「仕事が出来たら良いでしょう? わざわざアイゼンハワー行政府ビルから来てやったんだから感謝したらどうですの」 UZEEEEEEEE。 このクソ生意気な見下すTPO知らずの貴族かぶれがシャロン・F・マージェリー。 あろう事か副大統領なんて地位に座ってやがる。 大統領選挙は副大統領とペアであり、大統領とは別の政策や個性、つまり弱点を補完する者が副大統領に望ましいとされるのだ。 つまり対外政策を主とする私に対し、シャロンは国内政策を主とするので相性が良いとされた。 で、一緒に当選した訳だけど……。 「誰が感謝するかバーカ、仕事だけじゃ信頼なんて来るわけ無いじゃない」 「うるさい脱走魔ですわ。貴方の所為で主席補佐官がわたわたしますのよ、指導者がこんなでは一寸先は闇ですわね」 前言撤回、黙って仕事だけしてて下さいお願いします。 まぁこんな毒いり発言で外交できる訳もないから私と組まされてる訳で。 腕は確かなんだけどなー……。
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