プレジデント・ガール

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「有事? 事故とかトラブルとかそういう時の事?」 「いぇ、もっと人為的なものです。例えばのお話ですが、テロリストに占拠されたとしましょう。何が起きると思われますか?」 「原子力発電所が占拠? 破壊されるんじゃないの? 莫大な発電元を失って都市部は停電、インフラが破壊されて大迷惑よ」 「……そこまでですか? ほんとーにそこまでの被害で済みますか?」 何が言いたいのだろう。 電力が停止した都市部はあらゆる経済的行動が制限される。 灯りは勿論地下鉄、IT社会となった今としては致命的であるパソコンの使用不能・サーバーダウン。 セキュリティまでダウンし、物理的に突破されかねない。 民衆を脅かす立派なテロ行動だ。 「よく考えてみてください。破壊されただけでもほーしゃのーが漏れます。それがふせーそーさを受けたら? わざとせーぎょぼーを全て引き抜かれて、かどーさせ続けられたら……? ねんりょーとなる核物質が奪われ、へーきてんよーされるかのーせーだってあります」 「う、うおあぁぁぁ……」 子音後の母音は伸ばして話された。 文字にするとなんと読みづらい事か……。 そーじゃなくて、確かに脅威ね、うん。 つまり迅速な通信・警報システムを実装する事で襲撃や占拠といった事態に対処しやすくなるわけだ。 核兵器転用だけば何としてでも阻止したいところ。 「ありがと。じゃあ他の意見も聞いてみたいんだけど──」 「KARASAWA Mk.2使えばクリア余裕だっつの。分かる? まずはクリアをしてから幅を広げれば良いんだよ」 「faだからワカラナーイ。Hard、ロケット禁止飛行禁止のガチタンでアンサラーに行くと楽しいからやってみな」 「聞けよ。防護服無しで原子炉ぶちこむぞ」 何でこいつら仕事しようとしないの? 馬鹿なの? こんな時の副大統領、力を借りて統率を図ろう。 「シャロン、こいつらどうにか──」 「貴方の様なっ! 連邦にっ! ムサイの援護射撃の中突撃するザクの素晴らしさなんて分かる筈がありませんわっ!!?」 「副大統領だってコアファイターの魅力が分からないでしょう!?」 「ブルータス、お前もか」 なんなんだよ。 ええのか、CIA長官の意見重視でええんやな!? もう知らん、知るかこんなのっ! 「……あぁもう、解散解散。とっとと本職に戻りなさいな」 そういうや否やぞろぞろと退出していく長官ども。 意見が無いなら無いと言ってほしいんだけどな……。
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