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「よ、よう楓。ち、近い席でよかったよ。」
「…………。」
恐る恐る話しかけてみるが返答がない。
これはかなり怒っているようだ。
どうしようか。
このままだと――――殺される。
しかしだな、なんで楓はこんなに怒っているんだ？
遅刻したぐらいじゃあそこまで怒らなかったはずなんだけど……。
「ごめん。遅刻したのは悪かった。だからそんなに怒るなって、な？」
「………ﾌﾝｯ。」
ハァ……許してくれそうにないな。
今日は無理かも…。
また悩むのか……大変だ。
「じゃあ今日話すことはこれぐらいなので終わりますね。えーと、凍麻くん号令かけて。」
「あ、はい。」
突然のことに驚いたものの驚いた素振りを見せずに返事をする。
「きりーつ、気を付けー、礼。」
「さようなら」
号令が終わるとともに男子は楓ともう一人の女の子のところへ、女子は俺のところへ―――突撃してきた。
今日のことはとても勉強になった。
『女子は興味を持った者には容赦ない』と―――――――
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