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ん? これは……
なんだか丸いもの?
まだよく見えないが、なんとなくそんな輪郭。
「キャアッ!?」
すると突然、背後から尚美さんの悲鳴が聞こえてきた。
「えっ? な、尚美さん、大丈夫ですか!?」
振り返る。
だが、彼女のいる場所はひときわ黒い霧がまだ晴れておらずよく見えない。
「だっ……大丈夫。ちょっと視野が悪くてつまづいただけ」
「そうですか。安心しました」
「確かに視野が悪いよね。むやみに歩き回るのは危険かも」
「とりあえず霧が晴れるまで待機するか」
「分かりました」
そしてしばらく待つと、所々に発生していた霧が完全に消える。
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