1章

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――――――――――。 ピピピ、ピピピと目覚ましが朝を告げ、僕の意識も次第にその音を認識し始める。 「…夢…か…」 久し振りに見た、変な夢。 それはもう10年も昔の話なのに、未だに僕を責めるように鮮明な映像だった。 わざわざ夢で見せなくても、忘れやしないのに。 あの腐った笑顔は、未だに僕の頭に焼き付いているから。 だからきっと、今日この夢を見たのは何か意味があるんだろう。 今日から僕が旅に出る事と、夢を見た事は、偶然じゃないはずだ。
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