第4章

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「予兆、か・・・・・・」 碧く澄み渡る爽やかな快晴の空を翔る黒龍を見上げ、翠煉は言った。 古来から前兆や予兆の時に現れると言われていた黒龍。しかし、今ではその姿を見るということはあまりない。 人々がその存在を忘れたのか、単に黒龍が姿を見せなくなっただけなのか。ともあれ、その黒龍が姿を現したということは、何かが起こるということ。 翠煉はいつもの朝の修練をしながら、黒龍の予兆と今日の一日の流れについて考えていた。
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