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部屋にはその他に多大な量の書物が納められている本棚と、陽の光りを取り入るための大きな窓があった。
女官長が優しそうな方に会釈し、机で忙しくしている彼に声をかけると、そのまま彼女は退室してしまった。
翠煉は彼女が出ていったことに呆然として固まっていると、茶を飲んでいた男の人が向かいに座るように言ってきた。
「綾杜君、彼女にもお茶を」
指示通りに向かいに座ったが、
「いえ、自分でやります」
彼の言葉を聞くと即座に立ち上がり、強い口調で申し出る。招かれた側とは言え、仮にも自分は女官なのだから。
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