第4章

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「いや、君は招かれたのだから座ってて良いんだよ」 困ったように笑って、やんわりと翠煉に言い聞かせる。だが彼女は、 「招かれたとは言え、私は女官ですから」 と笑って茶を汲んでしまう。 軽やかに行動する様は、綾杜が出る幕が無いほどである。 「それで何故私はここに呼ばれたんですか?」 茶を汲んでからの長い沈黙の中、翠煉は黙って彼らを観察していた。
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