序章

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私は頭を抱え、叫んだ。 その瞬間、彼女の背後に黒い渦が現れ体が徐々に引き込まれていく。 それと同時に彼らの周りには炎が飛び、身を焦がし、その炎は屋敷にも飛び、家屋を燃やす。 黒装束の者達は叫び声を上げ、魔法で消そうと水を出したりするが一向に消えない。 舌打ちした男が、体の半分を渦の中に消している私を見て、 「葵 紫苑-キ シオン-っ!」 その声に私は、抱えていた頭を上げた。彼は私を睨みつけていた。 「お前の家族は皆殺してやった!頼まれてな。お前の父は、内部の裏切りによって殺されたんだ!」 高らかな笑い声を上げながら、炎に身を包まれていく。 その光景を最後に、私の意識は闇に落ちた。 ...
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