第3章

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龍秀は彼女の闇を観たような気がした。しかし、かける言葉が見つからず、何も言えない。 「・・・・・・来るだけ来て、さっさと帰るんじゃなかったのか?」 しばらくして、初めて会った時にそう言っていたことを思い出す。 「・・・そう言えば、そんなことも言いましたね」 翠煉も思い出したのか、顔を少し上げた。遠い昔のことに感じられたが、あの日を思い出して少し笑った。
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