第3章

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「奴隷は奴隷らしくおとなしくしていれば良いものを、主人に認められた者は奴隷という立場から解放されるらしいじゃない! 現に女官の中にもいるのよ!?全く、選んだ官吏はどういう考えをしているのかしら!」 端から聞けば、噂好きの雀がうるさく鳴いているだけ。 だが、彼女の言葉は翠煉の中にあった疑問を一つ解決させてしまった。しかしそれと同時に、静かな怒りの炎を燈してしまうことになる。 「言いたいことはそれだけですか?」 にっこりと完璧な作り笑顔でそう聞く。
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