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龍秀-リュウシュウ-は全くと言って良いほど、政務に手がつかなかった。
一つ終わればため息をつき、また一つ終わればまたため息をつき。そんなことを繰り返している。
彼の頭の中にあるのは、一人の少女のこと。
思えば自分は、彼女の弱い部分しか見ていない気がする。初めてあった時はあんな状況だったからかなり怯えていた。そして二、三日前は何かに怯え、哀しんでいた。何があそこまで弱らせたのだろうか。聞いてもはぐらかされるだけで、彼女は教えてはくれなかった。
そんな思考の渦に巻き混まれている龍秀を、璃奏-リソウ-はイライラしながら見ていた。
彼の仕事が進まないと自分の仕事も進まないのだ。
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