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卒業式が終わり何だか悲しい…
なんて感情論はあまりない。
むしろ新しい人生の始まりのようで、すがすがしい気分だ。
めいいっぱい深呼吸をすると後ろから『ドン!』といきなり背中を叩かれて噎せてしまう。
「ゴホ…だれだ」
振り替えると、そこにはセミロングの茶髪の少女が手を振っていた。
「ハロー、ミラ」
「なんだ…歩くエロ本か」
「ねぇ?もうそろそろそのあだ名やめてくれないかな?さすがに違うあだ名にしてもらいたいんだけど」
麒麟の言葉に未来は(;´Д`)みたいな顔をする。
「ならなんて呼ばれたいんだよ?」
そう聞くと麒麟は真剣に悩む。
「うーん…、最低でも『歩く禁書目録』ってところかな?」
「いや!ある意味最高ですよ、そのアダ名!」
「じゃあ『きりりん』で」
「じゃあの意味が分からない!」
「えー!?ならなんならいいの?」
そういわれても…
さすがに困るんだが…
二人して麒麟のアダ名を悩んでいると、いきなり麒麟の胸を後ろから鷲掴みにされた。
麒麟は反射的に胸をつかまれている手をつかみ、一本背負いを繰り出す。
すると胸を掴んでいた人は数秒宙を舞い、重力に逆らわないようにして思いっきり地面に叩き落とされる。
「ぐふぅ!な、ナイスでっかい胸…」
言うまでもない…それはツンツンだった。
麒麟はその地面に倒れているツンツンの顔面を降り下ろすように踏みつける。
「痴漢の対抗レベルは100超えてるから」
麒麟も色々大変なんだな…
「そしてお前もよく懲りないよな」
「当たり前だミラよ。♂はおっぱいがロマンだ!!!!」
キメ顔で言っているが説得力が皆無。
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