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いわゆる『目潰し』。
「目が!!目が死ぬほどいたい!!」
「死にそうだったから目を覚まさせてあげたんでしょ。感謝しなさい」
「覚ますはずの目が潰されてるのですが!?しかもさっきより死にそうなんだけど!!」
「次、私の番だから黙っててくれる?」
「人の話を聞けや!!」
梅干しを食べた後の口のような形をしている目を押さえて、ソファーの上でもがいているツンツンを差し置いて(刺し置いて)マイクを手にとる。
モニターには、最近のアイドルの歌の題名が写される。
アイドルの歌は麒麟にぴったりで、ホントにアイドルなのではないかと錯覚するほど合っていた。
AメロからBメロまではゆっくりした曲調で歌い、サビは盛り上げる感じの迫力で歌い、ちゃんと振り付けまでしている。
麒麟は歌い終わりマイクを切る。
「ふー、どうだっ…」
「凄いよ麒麟!本物のアイドルと見違えるくらいだよ!」
『麒麟さん、凄いです!将来トップアイドルだね』
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