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選曲がおわりモニターに曲名が映る。
その後爽やかなメロディーが流れてきた。
そうメロディーが聴こえてくる。
否、メロディーだけしか聞こえない。
歌詞が進んでいるのに一切声が聞こえてこない。
口が動いているから歌っているのだろうが声が小さすぎて聞こえない。
「「「…」」」
曲が終わりマイクを充電器に入れる。
『どうでしたか?』
「えぇっと…良かったよ(メロディーが)」
「うん…可愛かったぞ(和木さんが)」
「…いい曲だね(歌詞が)」
『ホントにですか!!嬉しいです』
会心のピュアオーラを三人は喰う。
眩しいよ和木さん…ごめんね…声が聞こえなかったんだ…
罪悪感で打ちのめされた三人は苦笑いを浮かべるしか無かった。
モニターには曲の画面が切り替わり、採点画面になる。
採点は…100点……100点!?
目を疑う三人。
得点をみてピョンピョン跳び跳ねる秋鹿。
「まじかよ…」
始めに口を開いたのはツンツンだった。
唖然。
今僕たちはその言葉しか出ない。
「和木さん、もう一度歌ってくれない?」
『え?良いですよ』
次の曲も100点だった。
しかし声が聞こえない。そこでツンツンがリモコンをおもむろに手に取る。
「くっそーならマイクの音量最大にしてやる!!」リモコンで音量を最大にする。
「ツンツン止めろ!そんなことしたら…」
遅かった…
キーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!
そこでカラオケ終了のコールがなった…
全国のナルシストの諸君。
現にカラオケで一発で100点を取る人はいました…
しかもその歌声は聴いていません…
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