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ギン!ギン!
高速で斬撃が重なる音が鳴り響く。
廻りからはその斬撃と重なるように、数万を超えるのアカウントが大歓声を上げる。
数万人と言っても大体はCOMで、人間のアカウントなど極僅かだ。
今回のステージはシンプルな闘技場ステージで実力だけで勝敗が決まる。
相手は相当な実力者らしくステータスだけなら俊敏差以外は全て自分は負けている。
相手の攻撃に合わせ少し間をとる。
試合が始まってから約一時間がたった。
この試合の制限時間は九十分なのであと三十分で終了の鐘がなる。
一時間も闘い続けると相手もスタミナ的にはキツイはずだが、そんな素振りは見えない。
疲れさせるのが狙いだったが難しいようだ。
持っていた短剣を電脳変換し日本刀に変える。
すると相手はにんまりと笑った。
「やっと本気になってくれたか」
「試合中の私語はあまりこのまないです」
相手はフと笑い一気に間を詰めてきた。
相手は太刀使いでリーチが長いので、そこで俊敏差が低いところを上手くカバーしている。
太刀を深くまで下ろし迫ってくる。
たぶん切り上げ攻撃をかけて来るのだろう。
予想は当たり切り上げてきたので横へ継ぎ足でよけ、腹部へ日本刀で薙ぎ払うようにして切りつける。
しかし相手も予想していたのか、肩の後ろに掛けてあった太刀の鞘をあいていた手にもちその鞘でガードしてきた。
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