第五章

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「トマト食べれないなんて本当に子供」 「…うるせーよ」 俺の言葉に腹を立てた先輩はそう一言言って俺を無視してパスタを食べ始めた。 美味いか不味いかといった評価はない先輩の顔は見る見るうちに怒った表情から変わりいつものふにゃふにゃ笑顔に戻った。 「単純だな、先輩は」 「もー、うるさい」 俺の言葉に頬を赤らめながらそういった。 素直じゃないんだから、 ま、そんなとこが可愛いんだけど。 次はトマト克服大作戦行きますか← とっておきの作戦。 先輩怒るかな? 避けられているトマトを口に含む、すると先輩は安堵の表情。 これから悲劇なのにね、なんて思いながらにやっと笑う俺。 悪い奴。 黙々とパスタを食べ進めていく先輩の肩を叩き振り向いたところに唇を重ねた。 先輩は目を見開き俺を見つめていた。 また、ニヤッと笑いトマトを先輩の口内に起き唇を離す。
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