第二章

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「先輩、サッカー馬鹿で恋もしたことないんですか?」 八乙女の言葉にはっとした。 "恋"なんてしたことないかも。 この高鳴りは"恋"なのか。 「俺が八乙女に、お前に恋してんのか?」 「そうみたいですね、…俺を見ると苦しいんだろ?」 そうだ、苦しいんだ。 八乙女を見ると苦しいんだ。 「苦しい、なんでお前そんなに冷静なの?」 「俺、ほっとしたから」 俺も恋してるんだ、という八乙女。 そっか、じゃあ俺だめだ。 八乙女も俺から離れていく。 すると、八乙女に握られていた手が更に強く握られた。
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