第三章

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俺はずっと知ってた、先輩のこと。 毎日夜遅くまで、サッカーをやり続けてたことも、最近足取りが重くなったのも。 全部この音楽室で見てきた。 俺は高校に入るまで勉強ができて、真面目で人気だった。 高校は違った、スポーツができる薮先輩が人気者、俺は嫉妬した。 それから俺はずっと見てきた。 気付いた時には"恋"をしていた。 初めての"恋"ではない、でも男を好きになるのは初めてで戸惑った。 それでも俺は先輩が好きだ。 そして、いつかてに入れたいと思った。 何でも手に入る俺が、唯一まだ手に入れられないものだった。
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